終戦から80年を迎えた今月15日、甲府市では当時、満州開拓へ向かった97歳の男性が戦渦で犠牲になった仲間たちの霊を慰めました。
山梨県富士河口湖町に住む竹内精一さんは、97歳になった今も終戦の日には甲府市内の慰霊碑を訪れ、終戦前後の混乱で亡くなった人たちの霊を慰めています。
竹内精一さん 「80年前の(夏)は、15日は分からないね、(終戦を知らされたのが)私は19日だから。19日は良い天気でしたね、こういう天気でしたね」
竹内さんは1943年3月、国策として旧満州、今の中国東北部へ農業をするための移民として送り出される義勇軍に入隊し、15歳で旧満州に渡りました。
水戸市内原郷土史義勇軍資料館によりますと、義勇軍は8万6000人余りのうち約2万4000人が死亡したほか、行方不明になるなどして帰国できなかったとされています。
竹内精一さん 「(Q.戦後80年経って、戦争についてどう思うか?)戦争だけはやってはいけない。勝っても負けても、どっちも傷付くわけですから」
竹内さんは生きて体が動くうちは慰霊を続けたいと話しています。