勇壮なはだか祭りで知られる西大寺会陽の行事始めです。 岡山県岡山市の西大寺観音院で、事始めの儀式が古式にのっとって行われました。
日本三大奇祭のひとつ西大寺会陽は、2本の宝木を約9000人のまわしを締めた男たちが激しく奪い合うもの。500年を超える歴史があり、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
そろいの白装束で入ってきたのは棟梁・次田尚生さん典生さん親子です。手入れしているのは会陽(えよう)で男たちが奪い合う宝木(しんぎ)を作るための道具。張り詰めた空気の中真剣な表情で作業は進みます。約30分かけてのこぎりやカンナなど11点が仕上がりました。
(息子/次田典生 さん) 「毎年、緊張してやっております。光栄に思って少しでも長くできたらいいなと思っております。」
(父/次田尚生 さん) 「五穀豊穣と安全な明るい会陽になるように願っております。」
(記者) 「宝木が投下される大床の正面こちらが有料の観覧席です。座席に番号がふられていて、まるで野球場の観客席のようです。」
指定席は5000円です。会場の準備も着々と進んでいます。本堂では男たちが大床に上がる為の階段が増設されています。また、貴重な文化財を裸の群れから守るガードの設営が始まっています。
備前平野に春を呼ぶ西大寺会陽。1月31日の深夜には宝木取りが行われます。宝木は2月17日・午後10時に投下されます。