春の全国交通安全運動期間中の岡山県で、ある全国ワーストの指標を改善するための取り組みが行われました。
(記者リポート)
「横断歩道に歩行者がいます。車は止まりません。パトカーがサイレンを鳴らして追いかけます」
岡山東警察署などが開いた安全運転の講習会です。企業や団体の若手社員など24人が参加しました。
道路交通法では、車が横断歩道を通過する際に、道を渡ろうとする歩行者や自転車がいたら、横断歩道の手前で一時停止しなければいけません。
また、横断歩道の直前に停止している車などがあり、その横を通過する場合も一時停止する必要があります。
JAF日本自動車連盟が2021年に行った調査では、信号機のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる際、一時停止した車の割合は、岡山県では10.3%で全国最低でした。香川県は25.2%、全国平均は30.6%でした。
(講習を受けた人は―)
「(岡山ワーストは)そうなのかなと、ちょっとショックというか。安全運転を心掛けていきたいと思う」
「横断歩道なり、信号機あるなし関係なく、気を付けていけたらと思います」
(岡山東警察署 交通企画係/石田裕二 係長)
「例えば道路工事をしている場合とか、建物、遮蔽(しゃへい)物、植木がある場合を含めて、見えない所に、物の後ろに誰かがいる認識で運転していただければ、交通事故が1件でも減るのではないか」
Park KSBアプリのアンケートでも「住んでいる地域で、信号のない横断歩道に歩行者がいる場合、車は止まってくれますか?」という質問に対し、岡山では73.2%、香川では70.6%の人が「止まらない」と回答しました。
「自分が住んでいる地域の交通マナーをどう感じていますか?」という質問では、「悪い」と答えた人が、香川が78.4%と岡山を上回る結果になりました。
JAF岡山支部によりますと、運転前に「ミラーの向きは合っているか」「座席が後ろすぎないか」「前のめりの姿勢になっていないか」などを確認することも大切です。
毎回座席の位置を調整するなどして視界を確保して、正しい運転操作ができるようにしましょう。