香川県のネット・ゲーム依存症対策条例は「憲法違反」だとして高松市出身の元高校生らが県に損害賠償を求めた裁判が結審しました。判決は2022年8月30日に言い渡されます。
この裁判は、当時高校生だった高松市出身の男性(19)とその母親がゲーム条例は「憲法違反」だとして香川県に損害賠償を求めたものです。
裁判では条例でゲームやスマホの利用時間の「目安」を示したことの科学的な根拠や、男性や保護者の権利が侵害されたかどうかが争点になっています。
16日の裁判で、天野裁判長は原告側から訴訟の「取り下げ書」が提出されたことを明らかにしました。被告の香川県側は取り下げには同意せず、16日で裁判は結審。2022年8月30日に判決が言い渡されることになりました。
取り下げ書は4月25日付で、原告2人の名前で提出されました。原告の代理人は2022年3月に辞任したということです。
香川県側の代理人は取材に対し、「取り下げの理由については聞いていないが、訴訟をなかったことにはできない。これまでの書面のやり取りで県側としては主張を尽くした」と話しています。