防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」。今回は、地域の防災活動や災害が起きた時の初動対応の要となる「自主防災組織」についてです。
5月31日、高松市で「かがわ自主ぼう連絡協議会」の結成15周年を記念した会合が開かれました。
(かがわ自主ぼう連絡協議会/岩崎正朔 会長)
「同じ目線で地域防災の関係者が助け合って、ノウハウを水平展開していきましょうと」
「かがわ自主ぼう連絡協議会」は地域の自主防災組織の活動を支援したり、ノウハウを伝えたりしています。その活動が認められ、2015年度には「防災まちづくり大賞」の総務大臣賞を受賞しました。
「かがわ自主ぼう連絡協議会」によると、香川県には約3400の「自主防災組織」があります。2021年4月時点の香川県の組織率は97.1%で全国2位、岡山県は88%で全国30位でした。
組織率は、全ての世帯のうち自主防災組織の活動がカバーしている世帯を表しています。つまり、香川県では97.1%の世帯がいずれかの自主防災組織の活動範囲に入っています。
一方、気になるデータも。「かがわ自主ぼう連絡協議会」は2021年、県内の約250の組織に「この10年の変化」についてアンケート調査しました。その結果、2割ほどが「リーダーの高齢化」により活動の頻度が減ったと回答しました。
地域の組織の活動についてアンケート
皆さんの地域の組織が「定期的に活動している」かPark KSBアプリで聞いてみたところ、「している」が15%、「していない」が31%となりました。
また「わからない」が半数近くにのぼるなど、なかなか認識されていない状況もみえてきます。
地域での助け合いに関して不安なことを聞くと……
「近所の付き合いがあまりない」(さぬき市 40代)
「20年近く住んでいるがあいさつ程度の付き合いしかなく、いざとなった時は不安でいっぱい」(倉敷市 60代)
と、地域とのつながりに関する声が多くありました。この他、地区の高齢化に関する不安も目立ちました。