「昭和の日」に合わせ、明治から昭和にかけて使われた伝統的な「発動機」の運転が岡山県井原市で5年ぶりに行われました。
明治40年代に大阪府で造られた「三鱗石油発動機」です。
「焼玉式」と呼ばれるタイプで、バーナーで熱した先端部分に石油を注入して爆発させ、その勢いでピストンを動かす仕組みです。
井原市の発動機コレクター、大山貢さんが大切に保管してきました。
(三鱗石油発動機の所有者/大山貢さん)
「構造は原始的で手間はかかりますけど、手間がかかる分だけ喜びがひとしお多い」
動輪を1分間に200回転させることができ、明治時代から戦後にかけて鴨方町の製麺工場や金光町の製材所などで活躍しました。
いまも動く発動機の中では日本で最も古く、2008年には産業遺産学会から「推薦産業遺産」に認定されました。
大山さんはこのほかにも古い発動機を約20台所有していて、「岡山発動機遺産館」で展示しています。
(三鱗石油発動機の所有者/大山貢さん)
「順調に回るのは『やった!』の一言です」