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全日本BMXフリースタイル選手権で3位 新進気鋭の高校生ライダー「最高に楽しい遊び」 岡山【青春のキセキ】

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 岡山・香川の高校生を応援する青春のキセキです。今回は、日本3位に輝いた新進気鋭のBMXライダーです。

 小学校入学前に偶然出会ったBMXの世界。その「自由さ」と「楽しさ」に魅了された高校生は「プロライダー」への歩みを進めます。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「BMXって正解がなくて。自分を表現できるじゃないけど、自分の好きなことをやってそれを評価してもらえる。本当ただBMXが好きなだけですね」

 ジャンプ台を使って次々とダイナミックな技を決めるのは、岡山理大付の3年生、上村竜生さん。

 上村さんは10月、岡山市で行われた全日本BMXフリースタイル選手権で見事3位に入賞。世界での活躍も目指す注目の存在です。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「僕自身(年齢制限なしの)エリートクラスに上がってから初めて入賞したので。岡山で最後入賞して高校生活切り上げられたらうれしいかなと思っていたので、すごいうれしかった」

 上村さんが戦うのはBMXフリースタイルのパークと呼ばれる競技。複数のジャンプ台を使って豪快なジャンプ技「トリック」を繰り出し、その難易度や完成度、独創性などをフィギュアスケートのような審査員による採点方式で競います。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「BMXって正解がなくてあれしろ、これしろってルールもなくて。みんな違う乗り方があってみんな自分の中でやりたいことがあって、それがみんなできてかっこよくてみたいな、最高に楽しい『遊び』ですね」

 上村さんが得意とするトリックは「TAILWHIP」。ハンドルを軸に車体を1回転させるトリックで、全日本選手権では車体を3回転させる「トリプルテールウィップ」を披露。会場を多いに盛り上げました。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「なんせ自分の思うかっこいいっていうのも、大会でこれだしたら点数伸びるんちゃうかとか、誰もやらんからおもしろいんちゃうかみたいな、そういうのもなんせ全部自由なんで、本当にただただ楽しくてかっこいいなって感じ」

 大阪府堺市出身の上村さん。BMXとは偶然ともいえる出会いでした。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「家の近所の公園で知り合いのお兄ちゃんが(BMXに)乗っているのを見て。乗っているのを見てしゃべりかけたくらいの仲です。どこにひかれたのかもわからないですけど、なにか心を揺さぶられてかっけえなと思ってすぐお母さんに言いました。名前もわからないから『自転車で飛んでたんだよ!』みたいなことを言って始めました」

 小さい頃から遊びの延長線上だというBMX。迎えた高校選択のとき。上村さんは親元を離れ岡山理大付属高校への入学を決めました。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「親に助けられてたなっていうのをいろいろ実感しました。まあでも来て正解でしたね」

 理大付属高校では上村さんが入学する1年前の2022年、当時東京オリンピックの正式種目になるなどして注目を集めたBMXやスケートボードなどのアーバンスポーツの練習拠点を高校内に設置。全国で初めてとなるアーバンスポーツ部の創部を決定していました。

 しかし当初はそこまで入学に乗り気ではなかったようです。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「(両親は)どういうところかもわからんし、事例がないところだからってあんまり賛成ではなかった。めっちゃいいけど、自分も行くとは思っていなくて、で、一緒に入学した友達がいるんですけど、その子にすごい猛烈に誘われて」

 上村さんを誘ったのは福岡県から入学した同級生、平田深恩さん。中学時代に大会で一緒になるとよく2人で話し波長もあったとのことで……

(岡山理大付 上村さんの同級生/平田深恩さん)
「1人で入りたくなかったから……。めっちゃいいところらしいよって」
(岡山理大付/上村竜生さん)
「毎日連絡がきましたね、『行こう! 行こう!』って」

 そんな同級生の圧も受けて、上村さんはアーバンスポーツ部の一期生として入学を決意。高校3年間を競技に没頭できる環境と、個性あふれるメンバーとともに仲良く自由に活動しています。

(岡山理大付 上村さんの同級生/平田深恩さん)
「竜生はめっちゃ真面目です。一緒に乗っててめっちゃ攻めるから自分も頑張ろうって気持ちになる。仲いい友達……」
(岡山理大付/上村竜生さん)
「こんな感じです(笑)」

(岡山理大付/上村竜生さん)
「部活動っていうよりかは、みんなで放課後集まって遊んでるだけじゃないですけど、違うみんなが集まってここで一緒に楽しく乗るっていうのはすごい自分の中で楽しい時間」

 小学生のときには9度の骨折を経験。1度BMXから離れた期間もあるなど、決して順風満帆な競技生活ではなかったという上村さん。10月、全日本選手権後に初参戦したワールドカップでも高い壁にぶつかりました。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「世界のレベルはすごくて、公式練習の時間があるんですけど、その時からもう圧倒されて全然乗れなくて。これできるな、あれできるなっていうのは行っても正直わからなかったんですけど、でももっとやらないとそこにはいけないなというのには改めて気づいたので。いろいろなところに行ってそういう影響を受けてっていうのもあるので続けられているっていうのもある」

 壁にぶつかる経験も糧に、「自由さ」と「楽しさ」を追求し続ける上村さん。目指すのは日本でも数少ないBMXのプロライダーです。

(岡山理大付/上村竜生さん)
「BMXに乗って大会に出てSNSに動画をあげてとかで生計を立てているライダーって海外にはいっぱいいて、日本でそれがちゃんとできているのはまだ中村輪夢選手だけなので。やっぱり海外で活躍できるライダーになるのが目標。(Q.BMXは何が一番好き?)何が好きなんですかね、わかんないですけど、まあでも本当に乗るのが本当に楽しくて。本当に何してても楽しいですね、BMXは」

(2025年11月13日放送「News Park KSB」より)

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