Park KSBアプリに寄せられた疑問についてお伝えしていきます。今回はお米に関する疑問を専門家に聞きました。
「ご飯をおいしく炊く、お米の洗い方は?」(高松市 気まぐれboy 58歳)
答えてくれるのは高松市で米の販売を行う溝口食糧の4代目、溝口雄介さん。三ツ星お米マイスターの資格も持っています。
「お米を量る時に、計量カップを使う方が多いと思うんですけど、より正確に量るために計量器を使っていただくのがいいと思います」
溝口さんによると、お米の量を正確に量りたいのであれば、粒の大きさなどに影響される体積ではなく、質量・つまり重さを目安にするといいそうです。1合は「150g」と覚えてください。
「ご家庭でお米を洗う際にざるを使うと思うんですけど、私がお勧めするのはこちらのざるになります」
溝口さんが勧めるのは「網目・メッシュ」ではなく、穴を開けた「パンチング」タイプのざる。「パンチング」の方がお米が傷つきにくいそうです。
さらに洗い方にもポイントが――。
「洗い方です。お米は乾燥していたので、最初の水を一気にぎゅっと吸水しちゃいます。最初の水はさっと洗って、ぱっとざるから上げて下さい」
1回目は水を通すだけのイメージ。これは、お米に水を吸わせる前に表面の汚れなどを落とすためです。速く水からあげるためにもざるを使うとやりやすいそうです。
「続いてもう一度洗います必要以上に洗う必要はありません。お米を優しく泳がす感じで10回くらいかき混ぜる感じでOKです」
洗いすぎると表面が傷つくので注意してください。
「続いて浸水です。浄水をお釜に入れて、お米をならしてください。お釜についているメモリ通りにきちんと水をいれてください」
この時、水は「透明」ではなくうっすら米が透けて見える程度が目安です。水が透明になるまですすいでしまうと、栄養分やうまみも失われてしまいます。さらに、ご飯を炊く場合は好みの炊きあがりに合わせてどれぐらいの時間水につけておくかを調整します。
「お米は最初の30分でいっきに80%くらい水分を吸います。やわらかくもっちり炊きたい人は最初の30分をしっかり水に漬けてください。硬めでしっかりめを食べたい人は5~10分くらいでスイッチをいれてください」
ちなみに、冬はお米が水分を吸うのに時間がかかるため「もっちり」なら「2時間程度」つけておくとよいそうです。
「古米をおいしく食べる方法を教えてほしい」(岡山市 りあるがが 59歳)
「少し古くなったお米をおいしく食べる方法をご紹介します。お米を洗って浸水させたお釜をそのまま冷蔵庫に入れて下さい。冷たい水でゆっくり吸水させる事で、ふっくら甘味を出すことができます」
新米と比べて水分量が少ない古米ですが、冷蔵庫で2時間ほど冷やすことでお米が芯まで水を吸い、新米のような炊き上がりになるそうです。冷蔵庫に入れるのは、よりゆっくりと水を吸わせるためです。時間に余裕があるときに試してみてください
「炊飯は毎日のことなので、きょうアドバイスしたことをぜひ試してみてください」