自転車のヘルメット着用が努力義務になって5月1日で1カ月です。ヘルメットを着用する人は増えたのでしょうか?
(記者リポート)
「通勤・通学する人が多く通る 高松市の商店街です。ヘルメットを着けている人は、そこまで多くは見られません」
道路交通法の改正で、4月1日から自転車に乗る全ての人にヘルメット着用の努力義務が課せられています。
5月1日午前8時30分からの10分間で、取材をした高松市田町の横断歩道を渡った自転車に乗る135人のうち、ヘルメットを着けていたのは9人でした。割合にして約7%です。
4月12日に香川県警が行った調査では、全体の着用率は11.3%で、努力義務になる前の2022年12月と比べて5.1ポイント高くなりましたが、依然として低い水準にとどまっています。
(ヘルメットを着けている人は―)
「(ヘルメットを着けているのは)去年10月くらいからです。人が自転車同士でぶつかって前に投げ出されたのを見て怖くなったので。通勤中の人は着けている人が増えたなって気がします」
「(ヘルメットを買ったのは)10日ぐらい前。厳しくなるからね。(Q.安心感はどうですか?)乗りづらい、自転車。重たいし乗りづらい」
一方で着用していない人に理由を尋ねると「見た目が気になる」「持ち運びが面倒だから」などの声があがりました。
香川県で過去5年で起きた自転車の死亡事故では、半分以上が頭を強く打ったことが致命傷となっています。
頭への衝撃を計測した調査によりますと、ヘルメットを着けていないと頭への衝撃は約4倍になるということです。
香川県で起きた自転車事故で、ヘルメットを着用していなかった人の致死率は着用していた人の7倍以上です。
【香川県 自転車事故の致死率:着用 0.19%、非着用 1.38%】
香川県警は「5月は自転車月間でもあることから、着用率が低い高校生を中心に集中的に啓発に努める」としています。