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ロシア寄りから方針転換?“大規模制裁” トランプ氏の思惑は

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 これまでの「融和ムード」から一転、ロシアへの大規模な制裁をちらつかせたトランプ大統領。狙いはどこにあるのか。外報部デスクが解説します。

■“大規模制裁” トランプ氏の思惑は

 トランプ大統領は、協議の進展に自信を見せました。

アメリカ トランプ大統領 「サウジアラビアで重要な協議が控えている。ロシアもウクライナも含まれる。なにか進展があるだろう。みなが終わらせたがってる。今週大きな前進があるだろう」

 アメリカのルビオ国務長官は、10日から12日にかけサウジアラビア西部のジッダを訪問。11日にウクライナ側の高官との協議に臨みます。

アメリカ トランプ大統領 「いずれおそらくそう遠くないうちにサウジアラビアからいい結果が出てくるだろう」

 この2日前には…。

アメリカ トランプ大統領 「私が大統領でなかったらこの戦争が終わるチャンスはなかった。ゼロ・チャンスだ」

 この日、トランプ大統領はある変化を見せました。それはロシアへの対応です。

トランプ大統領(7日の投稿) 「現在ロシアが戦場でウクライナを徹底的に“たたきのめしている”という事実に基づき、私はロシアに対する大規模な銀行制裁や関税をかけることを検討している」

 これまでトランプ大統領は、ロシアの言い分に沿った主張を繰り返してきました。それがここに来て、ロシアに対する大規模な制裁と関税を検討していると表明したのです。

■ロシア寄りから方針転換?

 完全に立場を一転させた、というわけではないようです。

記者 「プーチン大統領はウクライナを空爆していますが、まだ彼が平和を求めていると信じていますか」

トランプ大統領 「彼を信じている。ロシアとはとてもうまくやっている。ウクライナとの交渉のほうが難しくなっている。彼らにはカードがない。ロシアとの交渉のほうが簡単かもしれない。彼らはすべてのカードを持っている」

 では、意図はどこにあるのでしょう。

外報部 中丸徹デスク 「これまでロシア寄りの姿勢を見せることで、トランプ大統領はウクライナやヨーロッパの期待値を下げていく。これからはヨーロッパの防衛はヨーロッパ自身でやってくれということをある程度成功させたとみられる。次、停戦に向かって今度はロシアの期待値を下げていく。ロシアに対して『僕はロシアの味方ではないんだ』とロシアに対しても厳しい態度で妥協を迫っていくよという意図があったとみられる」

 ことはトランプ大統領の狙い通りに進むのでしょうか。

外報部 中丸徹デスク 「トランプ大統領はロシアがカードを持ってるから、ロシアのほうが交渉できるというがカードを持ってる分、ロシアには強気に出る。例えば戦争をやめないというスタンスもありえるので、正直ロシアの条件を満たす方が難しい」 「一個の懸念するシナリオとしては妥協案が見いだせない場合に、単にトランプ大統領が『もう知らない』ということでヨーロッパ戦線からひいて単純にアメリカの関与をヨーロッパからひくという可能性もなくはないと思う」

(C) CABLE NEWS NETWORK 2025

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