来月6日から今年のノーベル賞の発表が始まるのを前に、イギリスの情報調査会社が受賞が有力視される研究者を発表しました。日本人からは2人が選ばれました。
イギリスの情報調査会社「クラリベイト」は世界で発表されたおよそ6400万本の研究論文から引用された回数などを分析し、ノーベル賞受賞の有力候補として「引用栄誉賞」を毎年発表しています。
今年は中国の初受賞を含む8カ国から22人の研究者が選ばれました。
日本人では「生理学・医学賞」の分野で国立循環器病研究センターの元研究所長・寒川賢治さん(77)と久留米大学の名誉教授・児島将康さん(66)の2人が選ばれました。
寒川さんと児島さんは「グレリン」と名付けられた食欲の増進や代謝の調節、心機能の改善といった様々な機能をもつホルモンを発見しました。
このホルモンは心不全や拒食症、がんに伴う体重減少などを抱える患者への治療に大きく役立つとされていて、「グレリン」と同じ作用の新薬開発も進められています。
「クラリベイト」が受賞の有力候補として選んだ研究者のうち、これまでに83人がノーベル賞を受賞しています。