2023年12月に岡山県倉敷市玉島の住宅で夫婦が殺傷された事件です。男性を殺害したなどとして逮捕、起訴されている2人のうち、実行役の男の裁判員裁判が岡山地裁で始まり、男は起訴内容を認めました。
殺人などの罪に問われているのは岡山市の無職、村上航希被告（27）です。
起訴状などによりますと、村上被告はすでに逮捕・起訴されている被害者の長男（30）と共謀し、会社経営の問田正さん（当時57）とその妻を殺害しようと計画。
村上被告は2023年12月、長男が事前に鍵を開けていた正さんの住宅に侵入し、刺身包丁で正さんを殺害し、正さんの妻（52）に大けがをさせた罪などに問われています。
9日の初公判で村上被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。争点は量刑です。
冒頭陳述で検察側は「村上被告は知人であった被害者の長男に夫婦殺害を持ち掛けられ、報酬欲しさに実行役をやることを決意した」「報酬額は現金600万円などで、犯行直後には夫婦間のもめ事であるかのように見せようと包丁を正さんの遺体のそばに置くなど偽装工作をした」などと主張。
一方弁護側は、共犯の長男が会社の財産相続などから両親への強い殺意を持っていて「村上被告は長男に利用された」などと主張しました。
村上被告の裁判は10日に被告人質問などが行われ、11日結審する予定です。
