今、悩む人が増えているのが「花粉皮膚炎」です。花粉症でない人も要注意です。
■「花粉皮膚炎」ピークへ
60代の人 「すごく春を感じられて良いな、気持ちが良いなと。仕事していても良い感じ」
雪が積もっていても春が芽吹く札幌市。11日は4月上旬並みの気温になりました。
沖縄からの観光客(18) 「いつもヒートテックを着けていたが今は着けていないので、そこまで寒くないと思います」
北日本でも暖かさを感じるようになるなか、春が嬉しくない、花粉症の人たちもいます。
花粉のお悩み 喉が痛い(80代の人) 「どうしてものどが時々痛む。ですから予防のためにマスクをしています。以前は目もひどかったけど、それはなくなりました」
花粉のお悩み 目の違和感(40代の人) 「朝、目覚めた時に目の中に小さい石ころが入っている感じ。痛いというか、ゴロゴロしているから洗いたいみたいな。夜、寝る前に飲む薬もらったんですけど、夜お酒飲みたいのでいらない」
花粉症ではない、という女性も…。
花粉のお悩み 花粉症じゃないけど…(70代の人) 「花粉症ではありません。このごろ、くしゃみが多いと思うけど、これは違うと思います」
花粉のお悩み 眠れない・お肌が赤くなる(30代の人) 「花粉症ので毎日くしゃみ、鼻水で眠れなくて。たぶん小学生くらいからだと思うんですけど、20年くらい」
花粉症の一般的な症状だけでなく…。
花粉のお悩み 眠れない・お肌が赤くなる(30代の人) 「(肌が)ちょっと赤い。またひどくなったらお医者さん行こうかな」
花粉のお悩み お肌がかゆい(60代の人) 「かゆくなると、この辺がみたいな感じでかいてます」 「(Q.頭がかゆくなる?)そうですね、頭が。でもこの辺もかゆい。花粉がたまるのかなと思うが、顔もかゆかったりするので、髪の毛もかきすぎちゃって、たまに血が付いている」
とにかくお肌がかゆい。この現象は一体。皮膚科の医師に聞いてみると…。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「(Q.街の人に肌トラブルやかゆみが?」)最近メイクを変えたとかではないが、顔がかゆくなったり、カサカサ、赤くなってしまった方は、もしかしたら花粉皮膚炎かもしれない」
花粉症が肌にも。しかも、くしゃみなどの症状がない人も要注意なのです。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「1月下旬から?」
患者 「1月下旬から肌がガサガサ。いつも通り保湿しているが、化粧のノリが悪いというか腫れてしまって」
女性は肌の腫れなどで皮膚科に駆け込みました。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「毎年、同じような症状が?」
患者 「全然意識してなくて、でも毎年この時期、保湿を足していて何でだろうなと」
保湿しても治まらない、肌の不調の原因は…。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「花粉は肌に付くと、肌荒れの原因になる」
女性は「花粉皮膚炎」と診断されました。
患者(30代) 「花粉症の薬、飲み薬だけは毎年もらっていたが、皮膚は今年が初めて」
■花粉症ではない人も要注意
「花粉皮膚炎」とはどのようなものなのでしょうか。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「花粉が肌に付く場所、つまり顔。顔がカサカサ、かゆくなったり赤くなったりする症状は花粉皮膚炎。花粉症がある人で花粉皮膚炎になる人もいるが、花粉症はないけれども、顔だけ症状が出る人も」
症状が出やすいのは乾燥肌の人だそうです。
二子玉川ファミリー皮ふ科 玉城有紀院長 「肌のバリアー機能を整えれば、花粉を刺激として感じにくくなる。保湿をして肌を整えていただきたい」
そんな「花粉皮膚炎」。まさに、これからが注意という声も…。
日本医科大学学院 大久保公裕教授 「今まで蓄えられてきた花粉が一気に出されることになるので、症状のピークは今週から来週にかけて非常に早く起こる」
寒さで抑えられていた花粉の活動が暖かくなり活発に。さらに、雨の翌日は特に警戒が必要だといいます。
日本医科大学学院 大久保公裕教授 「実際に雨が降った時はその日の花粉、下に全部いきます。翌日乾くんですが、それが再飛散するのと、またその翌日、新たに山から来た花粉、2日分の花粉が一気にきますので、雨が降った翌日というのは悪化することが考えられる」
■“いますぐ”できる対策
花粉皮膚炎は花粉症の自覚がない人も注意が必要だということなんですよね。そこで皮膚科医の玉城有紀先生に今すぐにできる3つの対策法を聞きました。
1つ目が保湿です。 肌のバリア機能を高めることによって皮膚の中に花粉が入り込みにくくなるそうです。
2つ目が外出する際の服装です。 花粉皮膚炎は特に目の周りで起こりやすいそうで帽子や眼鏡、マスクを使って目や頬への花粉の付着を防ぐことが大切だということです。
3つ目が花粉をしっかりと落とすことだといいます。 帰宅の際には玄関先で服や髪の毛についた花粉をしっかりと、まずは払い落とす。また、できればすぐに洗顔やシャワーを浴びていただいて肌についた花粉を洗い落とすことも効果的だということです。
もし今、肌荒れがひどい方は一度医療機関を受診してみてください。