大雨特別警報が出た鹿児島では橋が崩落し、道路が寸断されています。一方、関東周辺は夕方にかけて各地で激しい雷雨となっています。
鹿児島県姶良市。記録的な大雨は街に大きな爪痕を残します。
かつての橋の姿、それが濁流で無残にも押し流されました。小学校へ続く大切な道路が寸断、周辺住民に不安が広がっています。
地元住民 「夜中のことだったので気が付かなくて、朝気が付いた30から40年前からここまで大きな水害はなかった。部屋の中を見ると1.5メートルの高さまで水が来ている。相当の水量」
周辺では、わずか12時間で観測史上最大の483ミリの雨を観測。これは平年8月に降る量の約1.8倍です。
上空から捉えた鹿児島県姶良市の網掛川。橋のそばの路肩が崩壊。濁流の爪痕が刻まれていました。さらに、その先でも路肩がごっそりと崩れ落ち、車は川に落ち掛けています。
撮影したのは地元の建設会社。
山藤建設 岩下裕一さん 「こんなに長時間、強い雨が降り続けるのはなかなかない。知り合いの会社でも『車が駄目になったかも』と聞いた。川沿いに石灯籠(どうろう)があったが、下の部分の土が川の水に吸い出され、下が空洞のようになって灯籠が地下に落ち込んでいる。河川、山の斜面、かなり水を含んでいる状態。今、持ちこたえていても、この後、少しの雨で崩壊が起こることは十分考えられるので心配」
周辺の別の場所でも川沿いの道路に異変が…。
約100メートルにわたって路肩が崩落。ガードレールごと崩れ落ち、信号機でしょうか、奥に傾いています。さらに、別の角度から撮影された映像にも信号機が傾いた様子が映っていました。
8日、霧島市と鹿児島市に最も高い警戒レベル5の緊急安全確保が出されました。
大きな音とともに流れていく土石流。8日午前7時すぎの桜島の様子です。この大雨の影響で桜島の4つの川で土石流が発生したということです。
国土交通省によりますと、この土石流で人や設備に影響はないということです。
一方、関東では…。
ボンネットを打ち付けるひょう。そして雷も鳴り続けます。
8日、関東では午後になって急に大気が不安になり、激しい雷雨となりました。屋根の下には大勢の人が雨宿り。雨に濡れるのを受け入れた人も…。
関東では夜にかけて不安定な天気が続き、九州でも今夜は再び危険な降り方になる恐れがあります。
8日夜から9日朝にかけては鹿児島県や熊本県などに活発な雨雲が流れ込み続ける予想です。