防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。これからの時季は台風や大雨による水害への備えが大切です。岡山市消防局が若手の消防士を対象にした水難救助訓練を行いました。
岡山市南区の屋内プールで行われた訓練には、岡山市消防局に入って2年目から4年目までの消防士18人が参加しました。
指導したのは、5年前の西日本豪雨で実際に救助活動に当たった消防士です。
(岡山市東消防署 特別救助隊/渡邉敏規 隊長)
「使ったことのない資器材とかもあると思いますので、そこをやりました。水の事故っていうのは、自分たちも二次災害に遭う可能性が高いので、そういった部分に気を付けて指導するようにしました」
5年前の西日本豪雨では、岡山市消防局は倉敷市真備町へ9日間にわたって延べ161人の消防士を派遣し、災害救助活動を行いました。
これは、溺れている人に浮きの付いたロープなどを投げて救助する訓練です。しっかりと声掛けを行い、溺れている人がロープをつかめるように正確に投げることが求められます。
しかし、うまく投げられない場合も。そんな時でも慌てずにやり直して、確実に救助ができるよう何度も繰り返します。
西日本豪雨でも活躍したレスキュートボートを使っての訓練は、ボートの操縦や要救助者をボートへ引き上げる方法を繰り返し練習します。
今回の訓練で若手消防士に伝えたいこととは……。
(岡山市東消防署 特別救助隊/渡邉敏規 隊長)
「相手(要救助者)の立場で救出するとか、声掛けをするとかっていうことが非常に大切だと思いますので、そういった部分を大切に活動していってもらえたらいいかなと思っています」
(岡山市北消防署/小林大夢 消防士)
「溺れている人の役もやってみて、どれだけしんどいのかっていうのが体感できましたし、そういう人に対してどういう声掛けをしたらいいのかっていうのを、考えさせられる時間にできたと思います」
岡山市消防局によると、2022年度は管内で18件の水難事故が発生し、8人が亡くなっています。
(岡山市東消防署 特別救助隊/渡邉敏規 隊長)
「水難事故があった際に迅速に対応できるように本日は訓練しました。一般市民の方にはこれから長雨とか大雨とかっていうので水災害っていうのが増えてくると思います、自分の身を守るためにも、また家族の身を守るためにも、早めの避難を心掛けていただけたらと思います」